ストリートライブや野外スピーチで頻繁に使われるYAMAHAのPAセットに「STAGEPAS 400BT」というものがあり、過去に記事にもしてきました。
同じような見た目をしているYAMAHAの「STAGEPAS 600BT」というものもあり、どちらもスピーカー2つとミキサーが一緒になっているセットですが、個人的に違いが知りたいと思ったので、
この記事では
「自分に合ったPAセットが知りたい」
「400BTと600BTの違いが知りたい」
という方に向けて、それぞれの違いを様々な観点から見ていきます。
サウンドハウス→YAMAHA / STAGEPAS 600BT
スピーカー部分の違い
まずはスピーカー部分の違いを見ていきましょう。
どちらも再生周波数帯域は55Hz-20kHzで、サウンド面で特徴は無さそうですが実際のところはどうなのでしょうか。
サイズ
全体的にサイズ感がアップしていますが、スピーカーのサイズ感はかなり違っています。
幅、奥行、高さの違いは
600BT 335 x 545 x 319 mm
400BT 289 x 472 x 275 mm
となっており、それに伴って重量も増え
600BT 25.6 kg (スピーカー 10.9 kg x2 + ミキサー 3.8 kg)
400BT 18.3 kg (スピーカー 7.7 kg x2 + ミキサー 2.9 kg)
となっています。
なるべく持ち運びに支障をきたしたくない方は400BTの方が良いでしょう。
サウンド
先述した通り、再生周波数帯域は同じ55Hz-20kHzで、スピーカー自体の音色はさほど変わりません。
600BTの方が高い音圧レベルで演奏でき、最大出力音圧レベルを比較すると
600BT 129dB
400BT 125dB
となっています。
観客との距離が遠い場合やステージが広い場合だと600BTがおすすめできます。
ミキサー部分の違い
どちらも同じシリーズということもあり、ミキサーには「Bluetooth接続」、「フィードバックサプレッサー」、「1-Knob Master EQ」、「高品位SPXデジタルリバーブ」の機能は共通して持っています。
どんな機能か気になった方は400BTの記事でわかりやすく説明しています。
【ストリートライブに】YAMAHAの人気PAシステム「STAGEPAS 400BT」 レビュー
では一体どこに違いがあるのか、この項目で紹介していきます。
入力数
出力数はどちらも同じですが入力数が変わっています。
600BT チャンネル数10 (マイクx2、マイクとライン兼用x2、ステレオラインx3〈モノx6〉)
400BT チャンネル数8 (マイクx2、マイクとライン兼用x2、ステレオラインx2〈モノx4〉)
チャンネル数を踏まえると、ソロで弾き語りなどの場合は400BT、アイドルグループやバンドなど複数のチャンネルを使う場合は600BTが良いでしょう。
EQ
1チャンネル毎にEQを最大±15dBまでいじることができますが、それぞれ操作できる帯域が違います。
600BT 3バンド(低域、中域、高域)
400BT 2バンド(低域、高域)
EQの操作できる帯域は決まっており
高域 シェルビング: 8 kHz
中域 ピーキング: 2.5 kHz (600BTのみ)
低域 シェルビング: 100 Hz
となっています。
より細かく音作りをしてステージの環境に合わせたいと感じた場合は600BTがおすすめです。
価格
サウンドハウスで販売されているそれぞれの税込み価格は下記になります。
600BT ¥98,538-
400BT ¥67,210-
サイズ感が一回り大きくなったことで価格も上がっています。
まとめ
YAMAHAのPAセットを比較してみると、STAGEPAS 600BTは重量が増えた分、スピーカーの音圧が上がり、ミキサーのEQやチャンネル数が増え、全体的な性能が向上しています。
STAGEPAS 400BTはコンパクトさ、重量で優っているため、完全に上位互換というわけではなく、使う人によってお勧めできるモデルも変わってきます。
600BTは遠くに音を届けたい時、サウンドを細かく作りたい方向けで、400BTはPAセットを初めて購入する方にオススメできます。
自分の演奏人数、使用楽器の種類に合わせたモデルを選び、まずはPA環境を変え、快適な野外ライブにしていきましょう。
サウンドハウス→YAMAHA / STAGEPAS 600BT